内部統制報告書の記載内容(評価の範囲、基準日及び評価手続)

2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】は、具体的には、どのように記載することが考えられるか。


(答)
内国法人の場合、例えば、以下のような記載が考えられる。ただし、記載内容については、各企業の実情等に応じて記載することが適当であり、記載内容の例については、あくまでも参考であることに留意する必要がある。


----------------------------
2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】
 財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である平成2×年3月31日を基準日として行われており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠した。
 本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)の評価を行った上で、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定している。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行った。
 財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、会社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定した。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要性を考慮して決定しており、会社及び連結子会社×社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定した。なお、連結子会社×社及び持分法適用関連会社×社については、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めていない。
 業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき、前連結会計年度の連結売上高の概ね2/3に達している5 事業拠点を「重要な事業拠点」とした。選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として売上高、売掛金及び棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象とした。さらに、選定した重要な事業拠点にかかわらず、それ以外の事業拠点をも含めた範囲について、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスやリスクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセスとして評価対象に追加している。
----------------------------



(参考)
○ 内部統制府令第一号様式記載上の注意(7)

  • a 財務報告に係る内部統制の評価が行われた基準日
  • b 財務報告に係る内部統制の評価に当たり、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠した旨
  • c 財務報告に係る内部統制の評価手続の概要
    (注)(内部統制府令ガイドライン4―3)
    会社の行った手続のうち、評価範囲内における統制上の要点(財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点をいう。)の選定など財務報告に係る内部統制の評価結果に重要な影響を及ぼす手続の概要を簡潔に記載することに留意する。
  • d 財務報告に係る内部統制の評価の範囲
    財務報告に係る内部統制の評価範囲及び当該評価範囲を決定した手順、方法等を簡潔に記載すること。なお、やむを得ない事情により、財務報告に係る内部統制の一部の範囲について十分な評価手続が実施できなかった場合には、その範囲及びその理由を記載すること。
    (注)(内部統制府令ガイドライン4―4)
    • 1 財務報告に係る内部統制の評価範囲としては、会社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす重要性の観点から必要な範囲を財務報告に係る内部統制の評価範囲とした旨を記載する。
    • 2 当該評価範囲を決定した手順、方法等としては、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性を考慮し、全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定した旨などを記載するものとする。なお、連結財務諸表における売上高その他の指標の一定割合を基準として重要な事業拠点を選定する際の当該指標及び一定割合、当該重要な事業拠点における企業の事業目的に大きく関わる勘定科目などについても併せて記載することに留意する。