内部統制報告書の記載内容(評価結果)

3【評価結果に関する事項】は、具体的には、どのように記載することが考えられるか。特に、開示すべき重要な不備がある場合には、どのように記載することになるのか。


(答)
内国法人の場合、 内部統制は有効である場合、 開示すべき重要な不備があり、内部統制が有効でない場合(当該開示すべき重要な不備の是正に向けての方針、当該方針を実行するために検討している計画等を記載している例)について、例えば、以下のような記載が考えられる。ただし、記載内容については、各企業の実情等に応じて記載することが適当であり、記載内容の例については、あくまでも参考であることに留意する必要がある。


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(参考)内部統制府令第一号様式記載上の注意(8)

財務報告に係る内部統制の評価は、次に掲げる区分に応じ記載するものとする。
  • a 財務報告に係る内部統制は有効である旨
  • b 評価手続の一部が実施できなかったが、財務報告に係る内部統制は有効である旨並びに実施できなかった評価手続及びその理由
  • c 開示すべき重要な不備があり、財務報告に係る内部統制は有効でない旨並びにその開示すべき重要な不備の内容及びそれが事業年度の末日までに是正されなかった理由
    • (注)(内部統制府令ガイドライン4―5)
      開示すべき重要な不備の内容及びそれが事業年度の末日までに是正されなかった理由を記載している場合において、当該開示すべき重要な不備の是正に向けての方針、当該方針を実行するために検討している計画等があるときは、その内容を併せて記載することができる。
  • d 重要な評価手続が実施できなかったため、財務報告に係る内部統制の評価結果を表明できない旨並びに実施できなかった評価手続及びその理由
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(1) 内部統制が有効である場合

① やむを得ない事情による評価範囲の制約等がない場合

3【評価結果に関する事項】

 上記の評価の結果、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断した。


② やむを得ない事情に評価範囲の制約がある場合

3【評価結果に関する事項】

 上記の評価の結果、連結子会社である××株式会社は、平成2×年3 月1日付けで現金を対価として株式を100%取得し、子会社となったものであり、株式の取得が会社の事業年度末日直前に行われたため、やむを得ない事情により財務報告に係る内部統制の一部の範囲について、十分な評価手続が実施できなかったが、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断した。


(2) 開示すべき重要な不備があり、内部統制が有効でない場合
(当該開示すべき重要な不備の是正に向けての方針、当該方針を実行するために検討している計画等を記載している例)

① 内部統制の評価を実施した場合

3【評価結果に関する事項】

 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断した。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。


 当社は、××事業部において、顧客との間に物品及びサービスの複合契約を個別に締結しているが、適正な収益計上に必要な契約内容の検討及び承認手続の運用が不十分であったため、当期の売上高及び前受収益について重要な修正を行うことになった。

 事業年度の末日までに是正されなかった理由は、××事業部を始めとする連結グループ全体について、上記複合契約に係る当社のビジネス及び経理並びに財務の知識・経験を有した者を当該検討及び承認手続に従事させることができなかったためである。

 一方、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、これらの人員の制約はあるものの、環境を整備し、外部専門家等の活用も含め、翌事業年度においては、適切な内部統制を整備・運用する方針である。


② 内部統制を整備せず評価を実施しなかった場合

3【評価結果に関する事項】

 当社は財務報告の信頼性に関するリスクの評価と対応を実施していないため、全社的な内部統制に不備が存在する。当該内部統制の不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断した。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。

 財務報告の信頼性に関するリスクの評価と対応を実施していない手続は、連結子会社における財務報告に係る内部統制における一連のプロセスである。

 財務報告の信頼性に関するリスクの評価と対応を実施しなかった理由は、連結グループ全体において、間接部門を中心に人員を削減しており、連結子会社において経理及び財務の知識・経験を有した者をリスクの評価に従事させることが困難であったためである。

 一方、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、これらの人員の制約はあるものの、環境を整備し、今後×年間で評価を完了させる方針である。なお、×か年計画の概要は次のとおりである(一部海外連結子会社に関しては、それぞれ計画が1 事業年度遅れることが見込まれるが、最終的な評価完了予定年度は平成2×年度である。)。

  (×か年計画)
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